独身と毒親
独身と毒親(注:どくおや)
両方とも『どくしん』と読めることにに、何だか因果なものを感じている、今日この頃です
先日、独身の友人とお茶をした際の事、彼女曰く、
『実家の母親と気が合わない』とのこと
実家が大好きで、連休があれば何かと用事を作って旦那に
ごにょごにょ言いながら帰省する私とは、まるで正反対です
その彼女は今年36歳、事務職で彼氏なし
東京に暮らす妹は、公務員で彼氏と同棲中
そして一緒に暮らす母親は、シングルマザーで彼女と妹を育て上げ、
定年退職後も雇用延長により、まだまだ働いている
私は、立派に社会人をしている彼女達を見て、
思わず『うーん、すごいお母様だね』と言ってしまいました
今でこそ、各メディアでもシングルマザーを取り上げていますが、
彼女たちが思春期を過ごした20年程前は、おそらくタブーとして
取り上げる媒体も少なったはず
しかも、都会ならいざ知らず、地方ではまだまだ親戚付き合いや
近所付き合いもあり、明け透けな物言いをする方にも苦労したことと思います
そんな中、子供達が道を踏み外すことなく、育てた手腕は大したものです
実際、親戚がお盆や正月に集まると独身の友人は『結婚はしないのか』と、
聞かれるとのこと
なので、てっきり母親も同じように、仕事であったり、結婚について
口出ししてくるのか、と思い聞くと、どうもそうではないのです
『何も言ってはこない、けれど一緒に住んでいるから
毎日顔を合わせなければいけない、というのがプレッシャーだ』と
女手一つで育ててくれたし、感謝こそしても、マイナス感情を持つのは
人としてどうなんだろう、という彼女の苦悩が見え隠れしている気がします
ですが、私はそれで良いんじゃないの?って思うんです
人が人を好きになったり、嫌いになるのは理屈じゃないと考えています
だって、恋愛でも良い人だからといって、必ずしも好きになれるとは
限らないでしょう
同じことを『親に当てはめるのだけは、ダメ!』という話も変だと思いませんか
きっと、私だって故マザーテレサような聖人と暮らすことになったら、
プレッシャーに感じると思うんです
独身の友人にとっては、子供を産み、育て、仕事もしている母親はきっと侵してはいけない聖人
あれこれ口出す毒親も嫌ですが、出来た親も何だか嫌だなあーと思う私は、
『過ぎたるは猶及ばざるが如し(注:度が過ぎるのは、足りないのと同じくらい
よろしくないの意)』という孔子の言葉を思い出すのでした
って、孔子も聖人かあー
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